ローグという古のゲームを元にした派生ジャンルとしてローグライクがあります。
最近だと大資本のコーエーテクモゲームスが"ローグライト"な無双アビスを発売したことでジャンルの認知がより高まっています。
ただ、ローグライクからも派生しており、その中の人気ゲームからジャンルの誤解もされているので再考していこうと思います。
そもそものローグとは?
ダンジョン探索型のRPGでPCゲーム初期に開発された。
ゲーム画面がASCII文字で構成されており、マップが自動生成、アイテムが使うまで不明で毎回異なり同じアイテムでも次のゲーム時には表記が異なる。
セーブは一時的の中断用で基本は最初から。
転じて、ローグライクでは
①マップの自動生成
②毎回アイテムが変わる
が引き継がれている重要な要素となっており、不思議のダンジョンが日本ではこのジャンルで有名。
ローグライクからの派生
最近ではローグライクの厳密さを保っているゲームは皆無なので、ローグライク〇〇か無双アビスのようにローグライトを名乗ることが多いです。
代表的なジャンルだとローグライクアクションやローグライクデッキ構築など、ローグライク要素のあるアクションゲームやデッキ構築カードゲームが出ています。
ローグライクアクションではVampire Survivors、
ローグライクデッキ構築ではSlay the Spireが代表作として君臨している。
少なくともローグライク〇〇となっているゲームでは、ターン制ではないし、レベルアップ強化など育成要素が強かったり、トレハンも含めてアイテムを集める系もある。
厳密なローグライクは昨今では限りなく0であり、仮に厳密なローグライクを作るととっつきづらいため全く売れないでしょう。
最近のローグライク系にはインフレや無双感が必須であり、強化要素が薄いと評価が落ちやすい。
ローグライクアクション=ヴァンサバライク or サバイバーライク
ローグライクアクションの代表作であるVampire Survivorsを略してヴァンサバと言い、
このヴァンサバライクなものがローグライクアクションと括られているのが続いています。
ヴァンサバのタイトルのサバイバーからサバイバーライクとも言われるのでヴァンサバライクやサバイバーライクとされている場合はローグライクアクションであるという複雑な状況になっています。
ローグライクアクションの特徴は初期キャラを選んで、強くなっていく敵の群れを倒しながらスキルや強化を選んで自キャラが大群相手に生き残れるようにひたすら強くしていくゲーム性です。
20-30分生き延びる or 20ウェーブ生き延びるというゲーム性であることが多く、ウェーブ性と勘違いする人もいますがローグライクの死んだら終わりと強化がランダムから選ぶのが引き継がれている要素でマップが自動生成であることは比較的少ないです。
ローグライクデッキ構築あるいはローグライクカードゲーム
Slay the Spireからスレスパ系やスレスパライクとも言われるローグライクデッキ構築はベースはカードゲームなのですが、デッキ構築部分がメイン要素となっています。
プレイヤーは初期デッキからカードを削除したり、ランダムで引かれるカードや遺物等の強化アイテムでカードを強化してデッキを強くします。
カードゲームと書くと規定枚数のデッキをイメージされる遊戯王的なものが浮かびますが、ローグライクデッキ構築ではデッキをゲームの進行中に最適化していく点で戦略性が普通のカードゲームと異なります。
また、ローグライクデッキ構築ではカードがベースであればOKなので、タワーディフェンスゲームやRTS、街づくりゲームなど派生ジャンルとしてはローグライクアクションよりも広いです。
困った存在のローグライト
ローグライクと書くと古参系の人々はローグも知らないのに…
という反応から、ローグライトという考えがあり"ローグライク"の要素を少し含んでいるや、その要素を薄めたものがローグライトとされています。
最近ではローグライクからの派生が基本的なので定義に従うならローグライト〇〇となるのが古参への心遣いであり、無双アビスがローグライトを名乗っているのはそれもあるでしょう。
ただ、Steamではローグライクタグが多く使われているのでローグライトの方だと認知も低いですし、ローグライト?ローグライクと違うの?という疑問もあるでしょうから個人的にローグライトは不要かなと思っています。
仮にローグライトアクション、ローグライトデッキ構築も出たら各ジャンルごとにバラバラに分かれていくので、ローグから影響を受けたライクゲームの要素をライトにした〜とお手上げ状態になります。
今回はまだまだ活況の続くローグライク系について書いていきました。
ほぼ全てのジャンルがローグライク〇〇になっているので大本の存在を知るのも大事ですが、逆にゲーマー()はローグライクから派生しているゲームについてはローグからだいぶ遠いこと自体を認知許容するのが大事でしょう。