私は投資家としての意見が多く、日常的にはこの企業面白いなと日本企業に関心を持って、そこから投資することも多いのですが世間、特にネットでは投資家への偏見が強いです。
そんな偏見への反論を書いていきつつ、偏見を生んだ背景も皮肉っていこうと思います。
給料より配当金が伸びまくっている
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| 長周新聞 |
よく言われる"企業は投資家のために給料を犠牲にしてきた"論で、評論家の三橋貴明氏含めて反投資的な中世の観点で語る人たちが言っている論調です。
1980年代や2000年前半から現在までの時間軸で給料や利益、配当額と並べたグラフにして「ほら!!!配当金だけ増えまくっている!!!給料は配当に全部吸われた!!!」くらいの熱さで語られます。
事実として配当金が増えているのは本当です。ただそれだけです。
前提として1990年の日本の上場企業が支払った配当総額は1兆円程度でした。
現在まで給料が増えていないとされますが2023年の労働者賃金合計額を参考にすると238兆円であり、過去の方が高いとして年間に250兆円くらいの給料が払われていたとしましょう。
バブル崩壊から配当総額は10倍になったと言われており、実際に2025年の配当総額は20兆円を超えると言われています。
確かに配当総額は増加していて、給料総額は10兆円くらいは減ったらしいので配当に回った説はありますが、そもそもリストラしていたり過剰な給料を払わなくなったりと給料含めたバブルそのものが問題だったと推測できます。
バブル時の日本は完全に狂っており、金を借りた土地や不動産売買を企業や個人がアホほどしていますが、当時は物件を買って運用する利回りが1%なくても投資しており完全に値上がりだけを狙った上がるから買う状態でした。
株式も同じで日本株のPERと言われる割高さを表す指標は60倍になっていました。
今の日経平均株価がPER60倍になる場合、現在の3倍である日経平均株価15万円くらいの水準だったわけです。
その当時は誰も配当利回りなど見ていないでしょうから企業側に配当を払うインセンティブが皆無で、バブル崩壊後に日本経済が正常になっていく過程で配当金も国際水準に合わせていくようになっただけです。
ちなみに上の画像にあるように2000年から配当総額が増えていますが、欧米と比較すれば日本企業が配当に回している比率は現在でも低く、欧米企業は給料を高めて競争力をつけると同時に、配当や自社株買いで投資家にも報いており、日本企業が配当を減らして給料を増やしても全体で見れば1割くらいの増加が限界で投資家がごっそり抜けて競争力はなくなるでしょう。
また、給料を増やして利益を減らして企業価値を減らせば技術を狙って買収されたり、投資家が企業の資産を売るように無限に入ってくることになりますが、個人も企業も株主から抜けていれば好きなように資産を抜かれて終わりでしょう。
台湾企業なのでマシですが、以下のように最近買収された日本企業があります。
ミネベアミツミ、芝浦電子に友好的TOBへ 台湾企業の買収案に対抗
給料に企業利益が回るならまだいいですが、給料に使わないし投資家にも報いない場合は残った利益が経営者や役員に裁量ある形で使われるので日本企業的な非効率な経営とちょくちょく露見される着服で上が肥えるだけでしょう。
少なくともバブル期の日本企業は不動産、株価、給料を非効率に払いまくっているので日本株がようやくバブル期を超えたように給料も一人あたりで言えば上がっていくのが自然な流れでしょう。
投資家が給料を奪っている説がありますが、投資家は給料すらまともに払えず競争できない企業にそこまで興味がなく、私の投資先は四季報で見ると平均年収800~1000万円が多い上に賃上げもしているよので日本企業全体が古くなっているのも賃金が増えない理由に思いますね。

