スマホなど何かしらインターネットを利用すれば、利用履歴によってサイトに表示される広告が変わります。
例えば私がブログ記事を開けば、最近はシチズンの真っ黒な新作腕時計いいなーと見ていたのでシチズンの腕時計が広告として表示されます。
また、Youtubeだと私が住んでいる地域に合わせたCMが流れたりと個人の情報や属性、行動履歴に基づいて広告が表示されます。
例えばですが、こういったデータが蓄積されていないと初めて訪れたECサイトで新着はこちらみたいな誘導をされても「?」となります、ただ、その枠が会員登録ならいいし、登録キャンペーンならいいですね。逆に登録済み利用ユーザーで大規模な新規登録キャンペーンを枠で見せられると「!?」となりますね。
こういったユーザーに興味があるものを何とか表示しようというのがターゲティング広告だったり、パーソナライズされた広告なわけですね。
現代では何かしらで個人の情報や属性はどこかの手に渡っているので、これ自体を否定する最近の流れ自体がどうなのかな?と思います。
参考:ターゲティング広告の規制に関する検討を総務省が開始、その内容とは?
ターゲティング広告がない場合は興味があるかないかさておき、全体に広告をバラマキ!なので成果も低ければ、貼る方も利益効率が悪いです。
サイトを見る人からしても、性別も年齢も地域も合わない商品がおすすめされるかもしれないですね。
ターゲティング/パーソナライズ広告はこの程度でいいのか?
データ利活用やその管理、利用用途の説明責任など情報倫理という点がこういった話では主題となります。
例えばですが、情報の取り扱いなど許可したとしますが、その情報をどう活用されているかは後から説明されないので許可をした以降は?です。
それはさておき、もっと広告の質やもっと言えばニュースのフィードは進化できないのかな?と思います。
①検索やカートに入れてから購入が遅い人への広告
ある商品を検索したら、違うサイトで同カテゴリーのモノが広告で表示される。
今回であればシチズンの腕時計がそうですね。私が買おうとしているモノが80万円くらいで、広告のモノが40万円くらいなので値段は合っていないようです。
ちなみにこれはいいな!と思っているくらいのもので、買う予定はないんですが、これでも買うんじゃないか?と違うモノを勧めているわけですね。
ここで思うのが、検索やカート追加から購入が遅い人にはあまり同カテゴリをオススメしても意味がないと判断してほしいなと思いますね、パーソナライズで言えば緻密に調べたりする人かもしれないので評価が高い商品や、一定期間経って伸びてきた商品がいいんじゃないかなと思います。イノベーター理論で言えばレイトマジョリティ的なポジションかそこまで新作を取り入れるタイプではない形ですね。
買うか悩んでいる商品って何度も調べるので、ここで重要な広告は同カテゴリの羅列とかでなく、セール情報こそが最大の後押しになると思いますね。
②新商品を買うタイプ
上は買うまでが遅いという過程でしたが、今回は買うまでが早いという過程です。
値段域も分けるべきですが、例えば書籍なら発売から1ヶ月以内が多い、あるいは今後発売の商品を見ている傾向にある人は、同カテゴリから新作や予約段階の書籍を広告にするのが有効だと思うんですよね。
逆に言えば、発売から遅れて買う人には新作を表示する意味は薄いので、セール情報や上で書いたように評価されているモノを紹介する方がいいと思いますね。
早く買いたいというタイプは、評価が高くても後から買うのは(゜゜)うーんと思いそうで、私はビジネス書や投資本、歴史本も基本的に発売から近いモノを買い、遠いモノほど買う優先度が下がるので新作を買うタイプには、スタートアップの新プロダクトとか新規性のあるモノを勧めれば引っかかると思います。広告ではないですが、ベースブレッドやサブスクの日本酒、スナックミーなどなど、私は新しいサブスクにどんどん入ってしまうので、新しいモノ好きというパーソナライズがインターネットではまだ属性化できていないように思います。
書籍の例なら、基本的に商品が広告に出る場合名前+評価が基本ですよね。
私の場合は名前+発売日で出してくれるほうが買う動機としては高まります。
③突然買うタイプ
データを扱う上で最も難しいのは、到達経路が分からず突然的にすぐ買うタイプですね。
買うカテゴリのレンジが広い場合は難易度がより上がります。
突然買うという場合、理由は以下3つありますね
①CMやテレビ、有名人などそのモノが突然人気になった
②インターネット上で追える経路はないけど、現実で買うまでのプロセスを踏んだ(家電量販店で見てからネットでぽち)
③何かにハマった
これらの3つに関しては個人的なデータはそこまで有用でないですね。
広告というのは何かの興味や解決したいことがあって機能するもので、①の場合は広告自体不要でバズっている状態。→あるとしてもバズらせるための広告が主
②はオルタナティブデータ的なものを使っても無理ですね、GPS情報も取得してDSPに入るなら使えそうで、Googleはできそうw
ただ、こちらも広告は効果的でなく、必要なモノや欲しいモノを先にインターネットで調べて〜というプロセスがあればECサイト誘導できたでしょうけど、買うまでの経路が追えないので有効なのは広告よりもっと広くマーケティングですねw
③は何かにハマったから商品を買うというタイプで、誰しもあり得ますね。
この趣味をやりたい、このアクセにハマったでも・・・
正直何でもあり得ます。
現代ならハマる入り口として動画サイトやSNSがあり得るので動画を属性化して見ていた人に広告表示すれば一定効果は上がるでしょう。
ただ、動画やSNS自体を広告化できる現代ではそのデータを活用して広告表示や出稿するよりも、広告として動画などコンテンツを作成してもらう方が早そうです。
さあ、今回はターゲティング/パーソナライズ広告を考えてみましたが、まだデータ不足感が拭えないですね。
ECサイトでの人の振る舞いはユーザーローカルなら取れたり改善するか不明ですが、インターネット上での購買する人の振る舞いは、スーパーで買い物する人の動きよりもデータ化さしきれていないように思います。
例えば若年層と中年層、高齢層/男女でAmazonなどECサイトの使い方に差はないか、本当にその商品をオススメと表示する層は30代女性で合っているのか?など、データの取り扱いは上で情報倫理で触れたように非常に難しく、最近はセンシティブなものですが、個人的にはインターネット上の個人情報はあげるので、もっと表示される広告を細かくしてほしいです。
投資というカテゴリーひとつとっても、ファンダメンタルズや企業、未来を重視して投資する人に、FireとかFXをフィードしても意味ないです。
人は(特にネット上では)見たい情報を見ていると言われていますが、まだまだ見たい情報だけのみを見せるパーソナライズはできていないようです。