Youtuberはどこまでの市民権を得たのか分かりませんが、少なくともコロナ禍以降は働き方や稼ぎ方の自由化の一種として地位を得ています。
Youtubeは今までの自分のキャリアや人生をフル活用することで、自分のブランド化ができたり、あるいは別媒体のサービスへ誘導する目的として使っている人も多いので、動画は入り口というチャンネルも多いです。
色々なチャンネルが無数にありますが、重要なのは先行者利益とそれを活かした優位性による差別化などの戦略でしょう。
今回はそういった点を私のチャンネルでの経験も踏まえて、ゲーム実況をメインに書いていきます。
ゲーム実況で初期コストを回収する道
ゲーム実況においてコストとなるのは、PC代などのハード費用(ゲーマーならそもそも持っている)、ゲームソフト費用くらいで十分です。
追加があるとすればPhotoshopや楽曲や写真素材の使用権利費用、上手くいけば外注費等。
まず、ゲーム実況のためにハードを買うとすれば、PCが最低でも必要なので15万、家庭用ゲーム機やキャプチャデバイスを加えるなら追加で10万円、マイクは数千円から数万円。
初期コストとしてはPCとマイクだけなら20万円程度、編集ソフト等も含めてざっくり。
無料ソフトや買い切りを使えば初期コストのみなので、まずは20万円の回収がゲーム実況を収益化して行う場合の最低目標となるでしょう。
いまのYoutubeは収益化のために最低制限がありますが、そもそも突破できないチャンネルに収益性はないので収益化ラインはチュートリアルだと思ってください。
20万円を回収するには何回再生くらい?
Youtubeの収益は1再生で〇円などと決まっている印象ですが、現在は広告+サブスク会員の再生時間が動画再生の収益源となっているので再生回数×平均再生時間=◯円と考えたほうがいいです。
このズレがあんまり認知されていないので、あるサイトだと1万回再生で500円〜2000円の収益とされていますが…
私のように1本あたりの時間が長い動画の場合、1時を超える動画なら2000再生で2000円-4000円くらいの幅になるので、とにかく再生時間が重要です。
10分で1万回と60分で1万回の場合、動画離脱は最初の数秒が一番多いので、超えていけば長時間再生の方が総再生時間で有利です。
再生数狙いで総再生回数〇〇回!みたいに実績だけが作りたいならショートや短い動画の方が有利ですが、収益性では時間が長いほど有利です。
ただ、初めたての人で長時間動画だと再生されるハードルが極めて高く、1時間の動画で再生数が20とかだと後から再生されるのは難しいでしょう。
私のように長時間動画で安定した再生が2000回くらいのシリーズが作れた場合、20万円の回収に必要な再生数は控えめに1万回で収益が6000円としても20万回くらいで回収ができます。
その領域だと一定の地位はあるので、夢を見ずにいくなら70万再生くらいは必要でしょう。
1000回でも再生数が安定して取れればコストはほぼなくなってくる
私のチャンネルは他の人よりもシリーズを続けない傾向にありました。
特定のシリーズを続けている方が平均再生時間は安定するので、あえて新しいゲームをやる必要はないです。
再生数が新作動画より劣っても平均再生時間が上なら再生数が5000回より2000回の方が収益性が高くなることは普通にあります。
あえて新しいゲームをやるのは、例えば提供などがあります。
私はインディーゲーム中心に動画を上げていますが、新作インディーゲームの体験版を取り上げると発売日より早く提供してくれたり、私がやっているローグライクみたいに特定ジャンルを続けていると同ジャンルの新作の提供がきたりとゲーム代はコストじゃなくなります。
この提供が安定してくるようになったのが、再生数1000回くらいを出せるようになってからなので1000再生安定の道を最初の目標としましょう。
提供が多くなってくると、ゲーム代のコストは最小限化されますし、仮にシリーズで安定した再生時間が取れる動画になれば経営学で言うところの金のなる木状態になるので、1000再生でも安定して再生されるならゲームを買っても単体で赤字になる可能性は下がっていきます。
コスト0になる提供や買っても単体での赤字がなくなれば、PCや編集ソフトの乗り換え以外で継続的な出費はないので、マウスやキーボード、ヘッドホンなどが壊れたら買い替えるくらいの出費で大きな負担はなくなります。
インディーゲームからバズは多数にある、試行回数と先行者利益は大きすぎる
昨今はインディーゲームが無視できなくなっていて、大手会社の大型タイトルの開発やそこへの期待はビジネス的に苦戦しているので自由発想のインディーゲームからのバズが増えています。
インディーゲームを動画にする利点は、今までの人気配信者が手を出しづらい物が多いのもあります。
インディーゲームは新しいジャンルや、独特なジャンルで形成されがちで大手のゲームと同じ感覚で遊べる物は皆無で、大手配信者は取り上げるのが遅れがちです。
また、大手配信者はバズったり、評価の高さを聞いてから動画にしがちで、先行者として動画を出していれば大手が取り上げたことで関連からの流入で再生数が一気に上がることがあります。
このときに重要なのは、インディーゲームの中からバズるかSteam上で好評価を得そうなゲームを下調べしておいて、攻略でも何でもいいので先行者利益を取る気で動画をしっかり作っておくことです。
SteamDBから今後発売予定のゲームをフォロワー順や、海外で発売前に人気急上昇したらウォッチしておいて、SteamのNextフェスなどの体験版を試す機会や、もっと早くコミュニティ参加したり開発者に連絡して先行プレイの機会を得るなどで、先にプレイして良さそうなら戦略的に取り上げるようにして、そのゲームで一定の地位を得ましょう。
新人ゲーム実況者はニッチゲームの覇権を取りに行くべき
大手ゲームの配信で大手配信者や中堅どころに勝負するのは無謀です。
いまだと発売初日に長時間プレイした動画や生配信は上がるので、大手ゲームでの勝利はコストとリターンが小さいチャンネルほど合わないです。
新人ほど話題になっていない、一定の好きな層がいそうなインディーゲームで覇権を取りに行くべきです。
上手くいった動画はコメントが増えるので、今まで体験したことない荒れ方や煽られ方もしますがw、総合してみればそれを耐えて良いシリーズを続けるべきです。
そのゲームが早期アクセスで、リプレイ性があるなら1年以上続けることもできます。
安定したシリーズが1本でもあれば次のゲーム探しもできるので、同ジャンルや近いジャンルから覇権を取りに行けるゲームをコツコツ試して増やしていくべきです。
ここで再生が多いからと攻略やできることを急いで展開するべきではありません、最高な結果を早くだしてしまうとピークを生み出してしまいます。
ローグライクゲームだと最強の追求をしていくと、インフレにゲーム側が耐えれずに代わり映えがしなくなるので、縛りや雑魚キャラやビルドに花を持たせてみたりと縦横のゲーム性の展開を戦略的に動画化していくと長続きするでしょう。
今回はゲーム実況のコストの低さと稼ぎ方を私のケースを例に書いていきました。
ゲーム実況はPCなどの高いコストを一度払えば、維持コストは低いか皆無なので、ゲーム代だけがコストとなりますが限界コストは極めて低くなり、利益率がひたすら上がっていくことになります。
ゲーム実況における差別化について今でも全然分かってませんが、私はニッチ戦略をベースに先行者利益の獲得、成功して覇権化したゲームの継続などを差別化としてやっています。
配信者の数だけ差別化の形があると思いますが、私のケースを参考に、反面に上手くいく人が出てくることを祈っています。