ゲーム企業がどんどん買収されていく理由

2022年3月25日金曜日

ゲーム

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投資家ですがゲーマーなのでゲーム業界についても触れていこうと思います。

今回取り上げるゲーム企業買収の話ですが、マイクロソフトがアクティビジョンやベセスダを買収したり、ソニーも買収を仕掛けたりしていて、とりわけプラットフォーマーたちが攻勢を仕掛けています。


これのシンプルな答えは将来の新たなプラットフォームのためのIP=ゲームタイトル集めです。別にマイクロソフトがPS5にアクティビジョンやベセスダのゲームを売らせないという理由ではないでしょうし、その理由も書いていきます。


将来の新たなプラットフォームですが2つありますが、1つ目を重点的に解説

1つはXboxで既に開始しているXBOX GAME PASSなどのコンテンツが増え続けるサブスク

こちらは毎月1000円程度でマイクロソフトのIPなら最新作でも発売日から遊べるという最強に近いサブスクで、インディーゲームなども多くあります。

もちろん、マイクロソフト系の新規IPでも普通に販売もしているので販売+サブスクという形式です。

これは一つのプラットフォーム内ならいいんですが、PS5とPC、Xboxで比較したときに、PCとXboxだけはサブスクで最新ゲームが買わずに遊べるとなれば、多くのIPを抱え込んだ企業は比較したときに優位性が際立ちます。洋ゲー好きからすると、アクティビジョンとベセスダとマイクロソフトの新規IPが発売日からサブスクで遊べるなら圧倒的にマイクロソフトを選ぶでしょう。


これがオンラインゲームに範囲が及ぶと大変な事になってきます。

例えばアクティビジョンにはCoDがあります。ただ、人口で言えばPS側のほうが多いでしょう、とはいえPS側でも発売を許しながら人口を保つために、異なるプラットフォーム間でゲームがプレイできたら、ほとんどのメリットはマイクロソフト側が持つことになり、PS側がクロスプラットフォームを抜けようにも次からCoDなど売れるタイトルが出せなくなればプラットフォーマーとしての損失です。



独占禁止法が有効でない

これが割りと大きな問題で、ゲームIPを他のプラットフォームで売ってもいいという契約なら独占禁止法に引っかかりづらいので、マイクロソフトという時価総額が200兆円超えの世界有数の企業がアクティビジョンなどでかいゲーム企業を買えてしまうし、将来の事業のためだからとすれば、ゲーム業界は会社が多いのでフェイスブックのように既存業界からの買収禁止になる可能性はまだまだ遠く、アクティビジョン以外にゲーム企業を買う可能性は高く、日本企業も話しだけはあるだろうと予測できます。


マイクロソフトが買収できないのは、ソニーと任天堂くらいなものでゲーム開発企業なら規模的にはどこでま買収できるでしょう。ソニーと任天堂だとゲームハードのシェアが大きく変わるので独占禁止法によって突かれる可能性が出てきます。PCもマイクロソフトですから。



もう一つにはメタバースという無限の可能性がある分野の存在

もし、マイクロソフトが任天堂を買収するとしたら、理由を無理やりつけたら「メタバース事業のため」と突破することもできます。

フェイスブックがメタプラットフォームズに社名を変えたように、メタバースという分野ではいまのゲームプラットフォーマーたちはシェアがありません。つまり、どの企業もメタバース事業のためとすれば独占禁止法から外れる道を作れます。

マイクロソフトはMRのホロレンズがあり、VRとの親和性が高く、メタプラットフォームズはMeta Quest(旧:Oculus VR)を有しているようにメタバースに進出する企業はVR事業を既に抑えてあり、そういった企業はハードはあるので、これから構築するプラットフォームで利用できるコンテンツが欲しいのです。

逆に言うと、フェイスブックはインスタグラムなどの同業の傘下を持つために、これ以上の買収ができずに成長がストップしたからメタバースに舵を切った背景があるので、ゲームIPを集める流れはプラットフォーマーたちには共通してあり、メタプラットフォームズにもゲーム企業買収の噂はあります。

ユーザーにとっては直ちには影響はないが、ゲームをプレイするプラットフォームだけは今までより加速度的に変化していくことが予想できます。



こうなるとハードは抑えたマイクロソフトやメタプラットフォームズ、ソニー

各社はゲームIPを増やして、サブスクという今に合った方法で新たなプラットフォームにも簡単に移行できる商売方法を確立しつつある、そんな中では新作ゲームが価値を維持することは難しくなるだろうことが予測でき、そこにも仮想の世界が活躍しそうです。

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